春から初夏へと移るこの時期。新生活の疲れが出る「5月病」を感じやすい季節でもあります。
私自身、そして私の周囲でも「老化」という言葉に敏感になる年頃。そんな中、今日は“砂糖”と“メンタル”と“老化”の関係について、お話ししたいと思います。
職業柄、糖類の種類には少し詳しいのですが、長年の経験として「若返りたい」と口にする人ほどスイーツが大好きな傾向も…。この矛盾、少し切ないですね。
砂糖の摂取とうつ・不安の関係
近年、世界中で砂糖の消費が急増しており、それに伴ってうつ病や不安症といったメンタルヘルスの不調も増えています。
中国・成都中医薬大学の研究チームは、40件・120万人以上のデータを分析し、以下のような結果を報告しました。
- 砂糖の摂取量が多い人は、うつ病リスクが21%増加
- 女性は男性より1.2倍うつ病リスクが高い
- 高品質な研究では、砂糖摂取が不安症リスクも1.14〜1.31倍に
砂糖の摂りすぎが、気分の落ち込みや不安感の原因になっている可能性があるのです。
果糖と果物、混同していませんか?
スイーツや加工食品に多く使われているのが「異性化糖」と呼ばれる、果糖やブドウ糖を含む人工甘味料です。これは、とうもろこしやサツマイモのデンプンから作られたもので、
- 清涼飲料水
- レトルト食品
- パンやタレ類
など、多くの加工食品に含まれています。
注意したいのは、この“果糖”と、果物に含まれる“果糖”は同じではないということ。
果物にはビタミン・ミネラル・食物繊維といった体に必要な成分がバランス良く含まれており、少量なら問題ありません。
一方、加工食品に使われる「異性化糖」の果糖は、消化酵素で分解されずに腸から直接吸収され、インスリンの働きなしで細胞に取り込まれるという性質を持っています。
そして、ブドウ糖の10倍以上の速度で糖化反応を起こすため、
老化・がん・動脈硬化などの引き金となるAGEs(終末糖化産物)を大量に生み出します。
これが「果糖=老化の最大の敵」といわれる理由です。
じゃあどうすれば?
まずは、「果糖」と聞いても“フルーツだから体に良さそう”とすぐに思い込まず、どこからきた糖かを意識する習慣をつけましょう。
果物は適量をおやつ代わりに。加工された甘い飲み物やスイーツは、“たまの楽しみ”くらいがちょうどいいのです。
季節の変わり目、気持ちが沈みやすくなるこの時期にこそ、砂糖とのつきあい方を見直して、
心と体を若々しく保つ食生活を意識していきたいですね。
参考文献:
- Xiong J, et al. Front Nutr. 2024;11:1472612.
- Sung H, et al. Lancet Public Health. 2024 Aug;9:e583-e593.


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